オールオン4 の治療費:相場や費用が抑えられる理由等を解説

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歯科コラム/2023年3月17日

オールオン4 の治療費:相場や費用が抑えられる理由等を解説

オールオン4は、入れ歯の見た目や噛み心地の悪さ、使用している中でズレる・外れるといったトラブルをきれいに解消してくれる素晴らしい治療法ですが、費用がやや高くなります。歯科医院によっても費用が大きく異なるため、適正な価格がわからないという方も多いことでしょう。今回はそんなオールオン4の治療費の相場や費用が抑えられる理由などをわかりやすく解説します。

オールオン4の治療費の相場

オールオン4の治療費の相場は、1,500,000~4,000,000円程度となっています。これは上下どちらかのあごだけにオールオン4を入れた場合の費用であり、上下両方に入れる場合はおおよそ2倍となります。治療費の相場にかなりの開きがあるため、まずは参考程度にとどめてください。

オールオン4の治療費に差がある理由

オールオン4の治療費の相場は、最も安いところと高いところで2,500,000円ほどの差がありますが、それは以下のような理由があるからです。

経験や実績に差がある

オールオン4は、あごの骨にチタン製のインプラントを4本埋め込み、総入れ歯のような形をした上部構造を装着する治療法です。標準的なインプラント治療よりも少ない本数の人工歯根ですべての人工歯を支えることが可能であり、適切な処置を施すためにはそれ相応の経験・実績が必須となります。インプラント治療に対応していればどの歯科医院でも実施できるものではなく、経験や実績豊富な歯科医師が必要となるため、治療費も自ずと高くなります。

被せ物の材質が異なる

オールオン4の被せ物の材質は、セラミックやハイブリッドセラミックなどから好きなものを選択できます。ハイブリッドセラミックは、セラミックよりも耐久性・審美性・機能性に劣るというデメリットを伴いますが、治療費を下げることが可能となります。つまり、選択した材質によってもオールオン4の治療費は大きく変わってくるのです。

ケース別の治療費

冒頭でオールオン4の治療費は高いといいましたが、それは入れ歯と比較した場合の値段です。標準的なインプラント治療と比較した場合は、多くのケースでオールオン4の治療費の方が安くなります。

ケース①上下全てをインプラント治療

現実的に上下のあごのすべてにインプラントを埋め込むケースは稀であると言えますが、オールオン4との比較のために24本で計算します。
上下24本の歯をすべてインプラントで治療した場合は、1本当たり400,000円と仮定すると単純計算で9,600,000円となります。
また、骨を増やす手術が必要となった場合には、約150,000~400,000円の追加費用がかかります。

ケース②オールオン4

オールオン4の治療費は、手術と被せ物の費用を併せて片顎あたり2,000,000~2,500,000円程度に設定している歯科医院が多くを占めます。両方のあごを併せても4,000,000~5,000,000円程度に抑えられることから、標準的なインプラント治療の約半額で失った歯のすべてを補えます。
ちなみに、オールオン4では、片顎に4本のインプラントを入れることで、最大で12本分の上部構造を製作することが可能です。オールオン4の上部構造は、いわゆる総入れ歯に近い形ではありますが、余計なパーツが付随していないため、見た目を自然に仕上げられます。

オールオン4で治療費を抑えられる理由

さて、オールオン4は標準的なインプラントよりも治療費を安く抑えられますが、その理由についても知りたいですよね。

インプラントの本数が少ない

オールオン4で治療費を安く抑えられる主な理由は、あごの骨に埋入するインプラントの本数が少ないからです。標準的なインプラント治療では、失った歯1本に対して1本の人工歯根を埋め込まなければなりませんが、オールオン4の場合は片顎あたり4本だけで済みます。そもそもインプラントの治療費が高くなるのは、チタン製の人工歯根が高額であり、それを埋め込む手術自体も大きな手間がかかる点に起因しているのです。つまり、インプラントを埋め込む本数が1本でも少なくなればなるほど、治療にかかる費用も大きく下がっていくことになります。

骨造成するケースが少ない

一般の人には、なかなかイメージしにくい部分ではありますが、オールオン4の場合は標準的なインプラント治療よりも人工歯根を埋めやすくなっています。なぜなら、オールオン4では人工歯根を埋め込む位置や角度の自由度が高くなっているからです。標準的なインプラント治療では、人工歯根を埋め込む最適な位置が半ば自動的に決まってしまいますが、オールオン4の場合は、骨量の多い場所などを選んで埋入できます。その結果、骨造成をする必要性が低下し、治療費の抑制にもつながるのです。

手術の回数が少ない

手術の回数も治療費の総額に関係してきます。例えば、標準的なインプラント治療で人工歯根を12本埋め込む計画を立てた場合、それを一度の手術で実施することは不可能です。心身への負担も考慮して、2~3回に分けるのが一般的です。手術の回数が多くなるほど、感染のリスクなども上がるというデメリットを伴う点にも注意が必要です。一方、オールオン4の手術は原則的に1回で終わります。入れ歯に相当する上部構造もその日に装着できるケースが多いです。

オールオン4の治療費が安い場合に考えられること

オールオン4の治療費は、標準的なインプラント治療よりも安くなっていますが、極端に安い場合は注意が必要です。オールオン4にも適正な価格というものがあり、それを下回る場合は、以下のような理由が考えられます。

安い①マイナーなインプラントを使用している

インプラントには、驚くほど多くの種類があります。世界には100を超えるインプラントメーカーが存在しており、それぞれ異なるインプラントシステムを提供しているのです。日本で認可を受けているインプラントはその中のほんの一握りで、メジャーインプラントは極端に安くなることはまずありません。ですから、適正な価格を大きく下回るような治療費でインプラントを提供している場合は、マイナーなシステムである可能性が高いです。マイナーなインプラントは、安全性が確立されておらず、実績も乏しいことから、治療に伴うトラブルも多くなっています。

安い②インプラント手術を海外で行わなければならない

これは美容外科の手術でもよく耳にする手法です。実際の手術は日本で行わず、人件費などが安い海外で行うパターンのインプラント治療です。当然ですが安全性が保証されていないため、推奨することはできません。上下のインプラントを安く入れられるからといって安易に選択してしまうと、深刻なトラブルに巻き込まれかねないのです。

安い③一部の費用のみ表示されている

オールオン4の治療では、手術費用以外にも検査や上部構造の費用なども発生します。そのうちの一部しか表示しないことで、意図的に安いと誤解させるケースもあります。よって、事前に必ずトータルでの費用を確認しておくことが大切です。

オールオン4の治療費は保険適用されない

オールオン4の治療費は、原則として保険が適用されません。治療にかかった費用は全額自己負担となる点に注意しましょう。

オールオン4と医療費控除

オールオン4は、医療費控除の対象となります。

医療費控除とは

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が100,000円を超えた場合に申請が可能となる制度で、税金の一部が還付されます。オールオン4の場合は、どのようなケースでも100,000円は超えるため、該当する人は必ず申請した方が良いと言えます。ちなみに、医療費控除の対象となるのは、オールオン4を受けた人の治療費だけではなく、ご家族や親族の方のために支払った医療費も含まれます。

医療費控除の条件

医療費控除の厳密な条件は以下の通りです。

  1. 納税者が自分や自分の家族・親族のために支払った医療費であること
  2. その年の1月1日から12月31日までの1年間で支払った医療費であること
  3. 支払った医療費の総額が100,000円を超えていること

医療費控除には、上記以外にも細かい規定などが設けられておりますので、詳細については当院の医療費控除ページもしくは税務署や国税庁のホームページでご確認ください。当院までご相談いただいた際には、カウンセリングにて医療費控除の詳細をご説明します。

まとめ

今回は、オールオン4 の治療費の相場や費用が抑えられる理由等を解説しました。オールオン4の全国的な費用相場は、片側のあごで1,500,000~4,000,000円程度となっています。人工歯根を埋め込む本数が少ない分、標準的なインプラント治療よりも費用を安く抑えられます。
そんなオールオン4による治療に関心のある方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院は、オールオン4の実績が豊富な歯科医院です。さまざまな症例に対応させていただきます。