インプラント治療はいくら? 1本当たりの費用相場や高額な理由等を解説

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歯科コラム/2022年6月27日

インプラント治療はいくら? 1本当たりの費用相場や高額な理由等を解説

インプラント治療には、“チタン製のネジを顎の骨に埋め込む”という特殊な処置を伴います。そのため治療費がやや高額になるのですが、インプラント1本当たりどのくらいの費用がかかるのか気になるところですよね。
ここではインプラント1本当たりの費用相場や高額になる理由などをわかりやすくご説明します。

インプラント治療の費用相場

インプラント治療の費用は、施術する部位や上部構造(=人工歯)の形態によって大きく変わります。ここでは「前歯」「奥歯」「全部の歯」の費用相場をご紹介します。

費用相場①奥歯1本当たり

奥歯に1本のインプラントを埋入する場合の費用相場は以下の通りです。

項目 費用
検査・診断料 15,000~50,000円
インプラントの手術費用 150,000~350,000円
上部構造(=人工歯)の費用 50,000~180,000円
合計 300,000~400,000円

それぞれの項目に費用相場の幅があるため、一概に語ることは難しいですが、奥歯のインプラント治療を受ける場合、1本当たり300,000~400,000円程度かかります。歯科医院によって料金設定が大きく異なる点にもご注意ください。

費用相場②前歯1本当たり

前歯1本をインプラントで治療する場合の費用相場は以下の通りです。

内容 費用
検査・診断料 15,000~50,000円
インプラントの手術費用 150,000~350,000円
上部構造(=人工歯)の費用 50,000~200,000円
合計 300,000~400,000円

前歯1本のインプラント治療は、奥歯1本の場合と費用相場に大差はありません。
インプラント治療全体で300,000~400,000円程度かかるのが一般的です。
前歯は口元の審美性を大きく左右する部位であるため、上部構造の製作費がやや高くなることが多いです。
また、治療結果は歯科医師の技量によって大きく変わる点にもご注意ください。前歯のインプラント治療は高度な技術が必要となります。

費用相場③全部の歯

インプラントは、すべての歯を失ったケースにも対応できます。「All-on-4(オールオンフォー)」と呼ばれる治療法を選んだ場合、以下のような費用がかかります。

内容 費用
検査・診断料 15,000~50,000円
インプラントの手術費用 1,200,000~1,800,000円
上部構造(=人工歯)の費用 60,000~1,800,000円
合計 2,000,000~2,500,000円

上記の費用相場は上下どちらか一方の顎を治療した場合であり、上下ともにAll-on-4で治療すると4,000,000~5,000,000円程度かかります。
ちなみに
All-on-4とは、4本のインプラントを埋入して、総入れ歯のような形をした上部構造を装着する治療法です。
インプラントを埋め込む本数を最小限に抑えられ、手術時間も短縮されます。全体の治療費も通常のインプラント治療(=失った歯の本数だけ人工歯根を埋め込む治療)より安くなります。

インプラント治療は基本的に保険適用されない

インプラント治療は原則として保険適用されません。
なぜなら従来法であるブリッジ(失った歯の両隣の歯を削り、その歯を土台として利用する被せ物のこと)や入れ歯でも失った歯の機能や審美性をある程度回復できるから
です。そうした人工歯の機能性や審美性を追求する歯科治療は現状、自費診療となっています。
ただし、インプラントでも一部例外的に保険が適用されるケースもあります。

このように、インプラント治療で保険適用されるケースはかなり特殊です。虫歯や歯周病などによって歯を失った場合には、基本的に保険は適用されません。

インプラント・ブリッジ・入れ歯の費用相場を比較

失った歯の治療法としては、インプラント・ブリッジ・入れ歯の3つが挙げられます。それぞれの費用相場は以下の通りです。

治療法 費用相場
インプラント 300,000~400,000円
ブリッジ 20,000~30,000円
入れ歯 5,000~20,000円

インプラントは、ブリッジや入れ歯と比較すると、費用相場が10倍程度になっています。
費用面を最も重視するのであれば、保険適用されるブリッジや入れ歯がおすすめといえます。
ただし、
インプラントは装置としての寿命が長く、ブリッジや入れ歯のように再治療が必要になりやすいわけではないので、長い目で見ると経済的であるとも考えられます。

インプラントの治療費が高額な理由

インプラントの治療費がその他の歯科治療より高額になる理由は以下の2点です。

理由①治療するための設備にお金がかかっている

安全性や確実性を確保した上でインプラント手術を行うためには、それ相応の設備が必要となります。とくに滅菌や感染予防のための設備には高いお金がかかっています。歯科用CTを導入したり、インプラント手術専用の機材などを揃えたりする必要もあります。

理由②インプラント本体が高価

現在、世界には100種類以上のインプラントシステムが存在しています。その中でも信頼できるインプラントメーカーの製品は、自ずと本体価格も高くなります。そうしたメジャーなインプラントメーカーの製品は、アフターフォローが充実している点も大きなメリットといえます。

インプラント治療の費用を安く抑える方法はない

上述したように、インプラント治療を行うためには、先進の医療設備を導入する必要があります。また、インプラントそのものが高額であり、保険も適用されないことから、インプラントの治療費を直接安くする方法は、残念ながら無いと言えます。
標準的なインプラント治療を受ける場合は、先にご紹介した費用相場くらいの治療費がかかります。
ただし、デンタルローンを活用して毎月の支払額を少なくしたり、医療費控除で税金の還付を受けたりすることは可能です。

インプラント治療の費用を分割払いする方法「デンタルローン」

デンタルローンとは、その名の通り歯科治療に特化した分割払いサービスです。信販会社が治療費を立て替えて、患者様は手数料を上乗せした形で毎月一定額を返済していきます。デンタルローンを活用すれば、まとまったお金がない方でもインプラント治療を受けることができます。
デンタルローンは歯科医院によって導入していないところがあるため、関心のある方は事前にしっかり確認しておく必要があります。歯科治療の内容や治療費の金額によってはデンタルローンを利用できないこともありますのでご注意ください。

インプラント治療の費用は医療費控除の対象になる

医療費控除とは、
1年間に支払った医療費の総額が「100,000円」を超えた場合に、税金の還付を受けられる制度
です。どのくらいの金額が戻ってくるかは、支払った医療費・治療費、それぞれの所得額によって大きく変わります。
インプラントの費用相場は300,000~400,000円となっていることから、数万円の還付が受けられるのが一般的です。皆さんもインプラント治療を受けた際には、医療費控除を申請するようにしましょう。ちなみに医療費控除は、確定申告の際に併せて申請します。最大5年前まで遡って申請できますので、過去に受けたインプラント治療も対象となります。

まとめ

インプラントは、ブリッジや入れ歯といった従来法と比較すると高額になりますが、審美性・機能性・耐久性などを追求できる点を踏まえると、適正な価格ともいえるでしょう。
インプラント治療についてさらに詳しく知りたい方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。丁寧にカウンセリングいたします。